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プロフィール
【名前】
秋山進
【職業】
(有)秋山進事務所 代表
【プロフィール】
1963年奈良県生まれ。京都大学経済学部卒業後、株式会社リクルート入社。事業・商品開発、戦略策定などに従事。98年からインディペンデント・コントラクターとして、エンターテイメント・人材関連のトップ企業においてCEO補佐を、その後、日米合弁のIT関連企業の経営企画担当執行役員として経営戦略の立案と実施を行う。現在は、複数企業の事業開発・マーケティング戦略の立案と実行、コンプライアンス教育、CEO補佐などを請け負っている。
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2005-10-01 (Sat)
新規事業開発のポイント、注意点、思わぬ副産物とは?(1)
新規事業開発を行う際の3つのポイント
 ここのところ景気が上向きに転じ、事業が安定してきたことで、中小企業の中にも新規事業に乗り出す雰囲気が出てきています。まず、新規事業に取り組む際の前提ですが、「そもそも新規事業はそれほど成功しない」ということを認識しておきましょう。

 一回の失敗で新規事業を全面的にストップしてしまう企業が多いのですが、一度や二度の失敗でめげずに、トライし続ける必要があります。また、中小企業の新規事業への取り組みは、「将来への投資」と位置づけ、健全な赤字部門を抱えることを覚悟して望む必要があります。

 新規事業に取り組むにあたって、次の3つのことを念頭に入れておきましょう。

(1)『分析から入るのはやめる』
(2)『黒字の時に新規事業を行う』
(3)『安易に外部のスタッフを頼らない』


 まず、(1)についてですが、一般的に新規事業へ取り組む際、大企業では「自社分析」や「市場分析」から入ります。大企業の場合は、複数ある投資先への資金の振り分けや、社内を納得させるための理屈が必要になるため、このような分析が必要になるのです。しかし、中小企業ではこのような分析はほとんど意味をなしません。

 次に、(2)についてですが、たいてい赤字の時に新規事業へ取り組む、苦し紛れの一発というような事業は、失敗する確率がさらに高くなります。新規事業は「数打てば当たる」という心構えで、「どのくらいの期間、どのくらいの赤字であれば、持ちこたえることができるのか」を明確にし、余裕を持って行うようにしましょう。

 最後に、(3)ですが、外部から人を採用して事業開発を一任するような場合も、たいてい失敗します。理由としては、外部からのスタッフは「社内外の事情がわからない」「社内の協力を受けにくい」ということがあげられます。中小企業が新規事業へ取り組む場合、社内外の事情が把握できており、献身的に事業へ取り組むことができる社内スタッフが、社内全体のバックアップの下にチャレンジしていくようなやり方が望ましいと言えます。外部スタッフは、事業についての相談や販路拡大などのアドバイスとして利用し、「使われる」のではなく「使う」ようにすることが重要です。


新規事業のネタは顧客の声の中にある

 実際にどのように新規事業のネタを探していけばよいのかということですが、まずは顧客からの「こんなことはできないの?」という声を大切にしましょう。現場の営業担当や接客担当は、顧客から必ずこんな要望や質問を受けています。しかし、現場レベルでストップしていたり、不況下にあり既存の事業で手一杯だったために、意見をくみ上げても上司に棄却されたり、顧客の意見は反映されてこなかったと思います。これまで言われてきた顧客からの意見を、社員全員にメモなどで提出してもらいましょう。しかし、大概はそれほど思い出すことはできないと思います。そこで、司会者を立ててミーティングのような形式で意見を出し合い、ホワイトボードに書き出してみましょう。気軽に話し合い、人の意見を聞くことで、忘れていた記憶を思い出すことができたり、こんなことをやってみたいというアイデアが出たり、多くの意見が集められると思います。そして、以下のような表に、集まった意見をまとめてみましょう。

 出来そう出来ない
儲かる  
儲からない  

 自社の状況や技術的な問題、粗利などを考慮して、4つのカテゴリーに分類していきます。

 そして、同じ意見が出た場合はその数も記入します。同じ意見が3人以上集まったものに関しては、ニーズがある可能性が高まります。また、経営者自らが、取引先や関係者に素直に意見を聞いてみるのも有効な手段です。このようにして集めた新規事業のネタの中から「実現可能」で「儲かる」可能性があり、「ニーズがある」ものは、新規事業として検討する価値があると言えます。

 また、このような作業を行うことで、思わぬ副産物があります。それは本事業の改善点が大量に出てくるということです。本事業の問題点を出させようとしても、社員に責任が出るために本音を話さないのですが、このような形をとると不思議なほど多くの改善点が出てくるのです。

 そして、それらの改善点はすぐに実行できるものが多く、本事業にとって多大なメリットがあります。そして、新規事業のネタを求め続けることで、他社や顧客に、「チャレンジしてくれる会社」というイメージがつき、継続的に新規事業のネタが持ちかけられるようになるのです。

とてもわかりやすく具体的に解説してくれる秋山さん



ときおり関西弁を交えながら
とてもわかりやすく具体的に解説してくれる秋山さん。



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