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プロフィール
【名前】
村田守弘
【職業】
公認会計士・税理士
【プロフィール】
1946年生まれ、慶応義塾大学経済学部卒。多国籍企業への国際税務コンサルティング業務に関与。長年国際税務に深く関わる専門家としての経歴を活かし、中小企業の海外税務戦略の水先案内人として、皆様の事業展開に役立つヒントを提案していきます。
【所属】
村田守弘会計事務所
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2012-08-03 (Fri)
生き残るには変われ!「中小企業の海外戦略」その5
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昨年6月〜12月まで、東商新聞に「中小企業の海外戦略 生き残るには変われ!」という内容で連載をしました。記事をこちらでもご紹介します。


第5回 輸出拡大で外需を取込む場合、実は関税より消費税が要注意!
                   東商新聞 平成23年10月10日 掲載


―輸出拡大で外需を取り込む戦略をとる場合、弊社の製品が輸出先での価格競争力があるかどうか知りたいです。弊社の製品の国内販売価格は1,050円(消費税込み)です。価格競争力を知る手がかりを教えてください。
「販売価格1,050円には、消費税が50円含まれています。輸出した場合、消費税は免税となります。つまり、輸出価格は1,000円になります。これを前提に考えます。輸出先では、1,000円で輸入した品物を通関する際に、関税を支払う必要があります」


―TPP(環太平洋経済連携協定)関連の報道から判断すると、日本の関税率は非常に高いです。輸出先でもそんな高い関税を課してくるのですか。高い関税率で関税を払ったら価格競争力は全くなくなってしまいます。
「コメの輸入関税778%で日本の農業は守られています。それがあたかも関税一般のような誤解を与えています。確かに自国の特定な産業の保護の目的から高率な関税を課している製品はあります。しかし、現在、農産物以外の製品の関税は、ゼロあるいは5%から10%前後になっています。これは多くの国に当てはまる事実です。偏った報道から判断すると事実を誤ります」


―それでホッとしました。中小企業の製品には高関税が課されないのですね。
「拙速に判断しないでください。関税の税率は、品目ごとにさまざまで、中国を例に取れば、約8,000品目あります。そこが法人ごとに算定する法人税や消費税とは異なります。輸出する製品が輸出先でどの品目に分類されるか、そしてその品目の関税率を知る必要があります。仮に、関税率が50%であれば、1,000円の製品の通関時の価格は、1,500円になり、関税率が0%であれば、1,000円の製品の通関時の価格は、1,000円です。関税の率を知ることで、第一義的には貴社の製品がその輸出先で価格競争力があるかが分かります」


―関税を支払えば、それで課税関係は終わりと考えて良いのですか。
「それは違います。通関時に消費税も支払う必要があります。少し話題は逸れますが、消費税という言い回しは、日本独特のものです。世界的には、付加価値税と呼ばれ、中国では増値税と呼んでいます。大事な点は、通関した製品には、ほぼ例外なく消費税が課されることです」


―5%の消費税を支払えば良いのですか。
「違います。意外と思われるでしょうが、日本の消費税率は世界で最も低く、アジア諸国の消費税率は10%から18%です。ヨーロッパの国々の消費税率は、20%以上です。中国を例にとりますと、増値税、つまり中国の消費税率は17%で、製品1,000円の関税率がゼロでも増値税170円課され製品の販売価格は、1,170円になります。この販売価格から貴社の製品の競争力は判断して下さい。たとえ、TPPが締結されて関税がゼロとなっても、消費税は相変わらず課されることになります」
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