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プロフィール
【名前】
村田守弘
【職業】
公認会計士・税理士
【プロフィール】
1946年生まれ、慶応義塾大学経済学部卒。多国籍企業への国際税務コンサルティング業務に関与。長年国際税務に深く関わる専門家としての経歴を活かし、中小企業の海外税務戦略の水先案内人として、皆様の事業展開に役立つヒントを提案していきます。
【所属】
村田守弘会計事務所
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2012-07-06 (Fri)
生き残るには変われ!「中小企業の海外戦略」その4
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昨年6月〜12月まで、東商新聞に「中小企業の海外戦略 生き残るには変われ!」という内容で連載をしました。記事をこちらでもご紹介します。


第4回 法人税を課さないタックスヘイブン!究極の節税対策がそこにあるか?
                    東商新聞 平成23年9月10日 掲載


―東日本大震災の復興財源を確保するには増税が必要という復興構想会議の見解から法人税の5%減税の話は先送りになってしまいました。日本の法人税の実効税率は約41% です。これは高いと思います。
「その通りです。日本の法人税率は非常に高いと言えます。アジア諸国の法人税率を例にとりますと中国、ベトナム、マレーシア、インドネシアは25%、韓国24.2%です。本邦の税率との比較で15%近くの差があります。特筆すべきは、香港、台湾、シンガポールで、税率は20%以下です。更にケイマン諸島、英国領バージン諸島など、世界には法人税をほとんど課さない国があります。法人税をほとんど課さない国や地域をタックスヘイブンと呼びます」


―輸出が呼び水となって体力をつけ、次に海外進出することが中小企業の経営者の夢ですね。その夢の実現にあたってタックスヘイブンを利用した海外事業戦略の策定は一考に値すると思いますが可能ですか。
「事業戦略の一環として考えた場合、可能です。しかし、タックスヘイブンの利用が節税目的の場合、『外国子会社合算税制』が適用さます。外国子会社合算税制は、日本の会社が外国の会社の株式を50%超所有し、その外国会社の所得に対して課される税の率が20%以下であった場合、適用対象となります。外国子会社合算税制が適用されると、その外国子会社で留保した所得は、日本の親会社に配当として送金されなくても日本の所得に合算され約41%の本邦法人税が課されます。いろいろ細かい規定はありますが、当該外国子会社がペーパーカンパニーの場合に外国子会社合算税制が適用されます。このことから、節税目的のタックスヘイブンの利用は意味がないと考えます。
 法人税の税率が20%以下の国に販売拠点があり卸売業を営んでいる、あるいは工場があって製造業を営んでいる、そして、経営陣が現地に居て経営しているという実態のある会社の場合は、外国子会社合算税制が適用されません。ここにタックスヘイブンを利用した海外事業戦略の策定のポイントがあります。」


―タックスヘイブンを利用した海外事業戦略の策定とは、低税率国に子会社を置き、そこに事業実態を付与していくことを意味しているのですか。
「それは少し違うと思います。ビジネスのニーズを第一にして考えるべきです。インフラとか労働力を考えると、タックスヘイブンの国々では貧弱です。ですからタックスヘイブンを利用することは勧められません。求める海外市場とか生産基地は、会社ごとに事情はさまざまでしょう。各社の事情を考えて、海外進出の候補国を検討すべきと考えます。中小企業が二つの国に同時に進出することは難しいと考えます。候補国が中国(税率25%)とシンガポール(税率17%)になった時、外国子会社合算税制の対象外である中国にするのか、外国子会社合算税制の対象となるシンガポールにするのか、そのためにはいろいろ細かい規定を満たさなければいけません。このような配慮を払って進出国を選ぶことが大事です」
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