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プロフィール
【名前】
丸山学
【職業】
起業コンサルタント
行政書士
丸山行政書士事務所 所長
【プロフィール】
民間企業の経理・総務課長職を経て、2001年8月行政書士事務所を開業。
会社設立手続き、契約書作成代理、資金調達などの法務面だけでなく、 マーケティングやビジネスモデルの構築など経営全般において、起業家を 徹底的にサポートする。
商工会等での講演やテレビ、ラジオ、雑誌等のマスコミ出演も多数。
著作として、「行政書士になって年収1000万円稼ぐ法」「めざせ週末社長」、 「ブログではじめる!ノーリスク起業法のすべて」(いずれも同文館出版)、 「確認会社設立bP行政書士が教える1円で小さな会社をつくる本」(秀和 システム)、「資格で起業」(PHP研究所)などがある。
■運営サイト
http://www.marujimu.com/
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2006-03-09 (Thu)
「合同会社」LLCと「有限責任事業組合」LLP


「合同会社」LLC
2006年5月の新会社法施行によって大きく変わるポイントとして、「合同会社が設立可能になる」という点が挙げられます。


合同会社はLLC(Limited Liability Company)とも呼ばれ、すでにアメリカでは株式会社と匹敵するほど利用されている会社形態であること、株式会社が「お金の会社」であるのに対して合同会社は「人の会社」と言えることは、以前のコラムで解説させていただきました。


では、合同会社がどんな点から「人の会社」であると言えるのでしょうか。


第一に、資本金と配当についての考え方が挙げられます。株式会社では999万円の資本金と1万円の資本金を出した人では、配当比率は99.9%:0.1%の割合になります。ところが、合同会社の場合、話し合いによって定款に定めれば、両者の配当比率を50%:50%の割合に変更することも、逆に0.1%:99.9%にすることも可能なのです。いわゆる「定款自治」と呼ばれるもので、法律に縛られるのではなく、そこの会社で利益に関する規定さえも柔軟に設計できる制度です。


第二に、議決権が原則全員一致であることです。この結果、大株主が議決権を持つのではなく、小額の出資者でも同等の発言権を持つことができるわけです。これも、人が中心の会社と言われるゆえんです。


このような「合同会社」が設立可能となる背景には、「昨今のビジネスは、資本が利益を生むのではなく、人が有する知識や能力が利益を生んでいる」という考え方があります。設備投資によって製品を大量生産すれば利益が生まれていた時代でなくなった現在、「お金」の論理で成立する株式会社だけでは不十分なのではないか…というわけです。


この結果、「出資はできないが技術やノウハウがある」個人・法人と「技術やノウハウに出資したいと考える」個人・法人との連携が加速されるでしょう。例えば、長年の研究によって特殊技術の開発に成功した個人研究者と、その技術を製品化したいと考える上場企業が、配当比率を90%:10%に定めて合同会社を作るケースが出てくるかもしれません。



「有限責任事業組合」LLP
また、すでに2005年8月から、有限責任事業組合(欧米ではLLP[Limited Liability Partnership]と呼ばれる)の設立も可能になっています。この事業形態も「お金よりも人が利益を生む」という考え方から生まれてきたものです。


LLPの大きな特徴としては、

構成員課税
株式会社の場合、法人課税があり、さらに出資者の配当に対する課税がかかる(二重課税)。だが、法人ではないので課税されるのは出資者のみとなる。
有限責任制
500万円の出資金でLLPをスタートし、1000万円の負債を抱えて解散しても、出資額の500万円までしか責任を負わないで済む。
内部自治原則
出資者の総意で運営を行っていく。LLCと同様、出資額の多少に関係なく、全ての出資者が同等の発言権を持っている。

などが挙げられます。


すでに個人デザイナー同士が出資し合い、「個人では受注できなかった仕事を集団となることで受注する」などの目的でLLPを立ち上げる事例などが出ています。ただし、LLPは組合ですので、将来株式会社として法人化するためには一度解散する必要などが生じることも念頭に置いておくべきです。



最後に
株式会社、合同会社、有限責任事業組合、個人事業主…どれが一体
“正解”なのかは皆さんの事業目的や事業規模によって変わってきます。


選択肢が増えるということは、自己責任の時代であるということ。有用な情報を収集し、熟考して、皆さんにとって最適な形態を選択することをお勧めします。
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